「オフィスで働く女性の事務員」という意味の「OL」が、死語かどうか気になりますよね。
おにいちゃん使って恥ずかしくないか、めっちゃ不安!
本記事では「OL」を「死語と思うか」、10代~60代以上の各世代300名を対象に、「アンケート調査」しました!
「アンケート調査」からわかった 現在の死語度は29%です。
30代~50代では30%前後の人が、死語と考えていることが分かりました。
特徴的なのは60代以上と10代では、50%以上の人が「死語ではない」と考えている ことです。
この結果を知っておけば、



わ~、引く~!
といった恥ずかしい思いをしないで、すみますよ!
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「OL」の意味


「OL」とは「オフィスで働く女性の事務員」のことです。
1963年の秋から使われていることばです。
「OL」の使い方


あいつの彼女って、総務のOLの子でしょ?
といった使い方をします。
「OL」の歴史


「OL」の由来を解説します。
「OL」は1963年から使われるようになった


「OL」は1963年から使われるようになったことばです。
「女性の事務員」の呼び方について、雑誌『女性自身』の公募の結果、1963年から使われるようになりました。
もともと「女性の事務員」は、広く「BG」の呼び方が使われていました。
「ビジネス・ガール」の略です。
「OL」の呼び方に変わったきっかけは、東京オリンピックを一年後に控えた前年に、NHKが放送には使わないと決めたためです。
理由は「BG」という略称が、欧米の人から「バー・ガール」と勘違いされるとの心配からでした。
「バー・ガール」はアメリカの俗語で、セックスワーカーのことです。
雑誌『女性自身』が代案を公募した結果、「オフィス・ガール」、「サラリー・ガール」、「ビジネス・レディ」などの中から、「オフィス・レディ」が一位となり定着しました。
●OL-ビジネス・ガールというつもりで、長くBGが使われていたが、これはバー・ガールと間違えられるおそれありというので東京五輪を一年後にひかえてNHKは昭和三十八年九月、放送では使わないことに決定した。十一月、『女性自身』編集部が代案を募集したところ、一位オフィス・レディ、二位オフィス・ガール、三位サラリー・ガール、四位ビジネス・レディと三十位までつづく。オフィス・レディも略称OLではオールド・レディととられはしいかと論争ひとしきり。結局OLが定着した。
引用:榊原昭二 著『昭和語 : 60年世相史』,朝日新聞社,1986.4. 国立国会図書館デジタルコレクション
「キャリアウーマン」も1963年には使われていた


働く女性をあらわすことばのひとつ、「キャリアウーマン」も1963年から使われています。
「OL」とともに使われていたことばです。
「OL」は「働く女性」というだけでなく、「事務員」という意味合いの強いことばです。
今日、働く女性を名づけてビジネス・ガール(BG)、 オフィス・ガール (OG)、 ホワイト・ガール、ホワイト・ブラウス、オペレーター・ガール(OG)、キャリア・ウーマン……果てはホワイト・スカートなどと様々に呼ばれています。 中には、世界中どこにもない言葉さえアチラ風につくられた日本語もあります。
引用:田中寿美子 編『ビジネス・マダム : 共かせぎ百科』,読売新聞社,1963. 国立国会図書館デジタルコレクション
もとの「ビジネスガール」は大正時代から使われていた


「OL」の源流の「ビジネスガール」は、大正時代から使われています。
1925年(大正14年)に使用されている記録があります。
「ビジネスガール」と「事務員」が結びついたのは、当時の女性の「数少ない社会進出の方法」のひとつに、「タイピスト」があったからです。
「タイピスト」ということばが輸入されたのも大正時代です。
日本社会では長いあいだ、女性が会社勤めする場合、事務員か、工場の工員が一般的でした。
「いゝのね。私も始終貴方の成功を祈って居るんだわ。でも事業の事を、何故もつと私に話して下さらないの。 私ビジネスガールだから、事業には興味を持つて居るのよ」
1927年(昭和2年)創刊の「婦人とビジネス」誌は、雑誌名を「ジャーナル・オブ・ビジネスガール」にしたたものの、名前が立派すぎて女性が買いにくいといけないので変更したと告知しています。
本誌の名前について
本誌はビジネス、ガール又は将来ビジネス、ガールして實社會に立たうと云ふ方々にお讀み願ふので、 Journal of Business Girls と名づけましたが、あまりにその名前ハイカラ過ぎて入會希望の方や書店で買
求められる方々が萬一躊躇される様な事がありはせぬかとの懸念から、今回誌名を邦名で「婦人ビジネス」こ變更致しました。何卒御了承願ひます。
引用:『婦人とビジネス』1(3),婦人とビジネス社,1927-09. 国立国会図書館デジタルコレクション
略称「BG」は少なくとも戦前には使われていた


「ビジネスガール」は「BG」と略されていました。
少なくとも1937年(昭和12年)の書籍に記載があります。
昭和三年(二十歳)
三月。母を失ふ。悲しみの裡にも自己の責任の重い事を痛感する。
この頃、B・Gクラブ(在横濱基督教女子青年會、B・Gビジネスガールの略)に加入して幹事として働く。
引用:根岸春江 [著]『タイピストの日記 : 遺稿集 根岸春江追悼のために』,根岸春江遺稿集刊行会,昭和12. 国立国会図書館デジタルコレクション
終戦一年後の雑誌でも、オフィスで働く女性のファッションの記事で、「BG」が使われています。
オッフィスに咲く BG (ピジネス・ガールの略)一輪。
黒と白のチェックのスーツに黒ビロードのチョッキに眞紅のネクタイ。 簡素なヘアドレス。 ジョーン・フォンティンでなくともオッフィスにセンセーションを起す。 あちらの働く女性が、そして男性が好む典型的な仕事着。
引用:『映画の友』14(9)(167),1946. 国立国会図書館デジタルコレクション
1980年代まで女性は結婚したら家庭に入るのが社会通念だった


戦後から1980年代までの日本社会では、女性は学校を卒業後、結婚までの腰掛けの「OL」をするか、工場で働く工員になるのが一般的でした。
能力があっても「OL」は男性社員のお茶くみをするか、コピーをとるなどの雑用に従事していました。
1970年代までは母親はつねに家庭にいるのが一般的で、共働きの子供は「自分で玄関の鍵をあける」ことから、「鍵っ子」と呼ばれました。
たとえば『ガラスの城』は、まるで総ガラス張りの城のような高層ビルのなかにある一流企業につとめる独身OLたちの、日常の生態と心理を活写した作品である。前半の主人公である三上田鶴子は、女子大を出てからすでに六年がたっているし、後半の主人公であるタイピスト主任の的場郁子にいたっては、入社して二十年にもなり、年齢も四十に近い。
東亜製鋼株式会社東京支社の販売部第二課に配属されている女子社員は、つごう八名であった。しかし彼女たちは、しょせん男子社員の事務補助にすぎない。いつまでたっても、同じよう仕事のくりかえしである。与えられる仕事に希望もなければ進歩もないし、もとより栄転もな
引用:井上忠司 著『風俗の社会心理』,講談社,1984.11. 国立国会図書館デジタルコレクション
1986年施行の男女雇用機会均等法で潮目が変わった


「男女の差で能力に違いはない」、「男女の差で労働上の扱いを変えるべきではない」と考えられるようになったきっかけは、1986年施行の男女雇用機会均等法でした。
しかし当時の男性はまだ抵抗を覚えていました。
ときには「女性もそんなことは望んでいない」とたかをくくっている向きもありました。
新しい立法となると、何かと議論を呼ぶものだ 男女雇用機会均等法もその一つ。
~中略~
変わっているといえば、国会審議の場には労働組合の女性リーダや応援団ともいうべき婦人運動関係者などがまなじりを吊り上げて傍聴に詰めかけ、各党の女性議員が次々に立ってホットな議論を展開している割には、世間の関心は盛り上がりを欠いている。ことに若いOLほど「どうせ結婚して家庭に入るのだから関係ないワ」とばかりに、一般的にクールな反応を示す。
引用」:『官公労働』39(4),官業労働研究所,1985-04. 国立国会図書館デジタルコレクション
しかし実際は、能力を発揮したいと考える女性は、希望を持つ社会的変化になりました。
ところで、 「男女雇用機会均等法案」に対するオフィス女性の反応はさまざまです。男性と肩を並べ、仕事と真正面から取り組もうとする女性にとって、 「均等法案」は歓迎すべきものであるようです。
「女性だからという理由だけで、部下の男性より早く帰らなければならない。すると、思い通りの仕事がしきれない。 そんな女子保護規定があるので、結果的に女性が職場進出できず、昇進の機会も狭められてきた。これからがチャンスです」という商社OLや、「労基法が改正されれば、稼ぎ時の深夜に思いきり走れる」という女性のタクシー運転手もいます。引用:平松斎 著『女が働くときの法律知識 : 男女雇用機会均等法でどうかわる!』,オーエス出版,1984.9. 国立国会図書館デジタルコレクション
1980年代は主婦のパートが増えた時期と符合する
1980年代は主婦のパートが増えた時期と一致します。
1980年代からパート勤務が目立ち始めた


非正規雇用のため男女の格差の原因でもありますが、同時にこの頃から専業主婦が成立しなくなったともいえます。
理由は「一人あたりの労働者が養える家族の人数」が、時代が進むほどに、減少し続けているからです。
原因はいくつか考えられます。
- 高学歴化で子供を育てるコストが上がった
- 人口ボーナスや朝鮮特需などの経済的な追い風が失われた
- 社会の富に対して一人あたりの稼ぎ出す金額が相対的に下がり続けている
人口は増えるほど豊かに、減るほどに貧しくなります。
アメリカが豊かなのは、移民で人口が増え続けているからです。
また経済の成長ほどには、会社勤めでは「個人の所得は増えない」という根本的な理由もあります。
社会の中間層が細り、男性だけが働いていれば成立する社会ではなくなったこともあり、女性の社会進出が進みました。
「OL」は結婚までの腰かけの仕事ではなくなった
女性はお茶くみの「OL」が一般的という時代ではなくなりました。
男女とも子育ての環境も少しずつ改善が進み、女性の活躍できる社会を現在も目指しています。
アンケート「OL」を死語と思うか調査結果はこちら!


「OL」は死語と思うかアンケートを実施しました。
調査は10代~60代以上の各世代、50名ずつ、計300名を対象にしています。
男女比は50:50です。
全体のアンケート結果


- Freeasyによる独自調査
アンケート結果では、「死語ではないと考えている人」は全体の42.3%でした。
「死語だと思っている人」と「OLの意味を知らない人」を合わせると、29%でした。
全体と各世代のアンケート結果
全体と各世代別のアンケート結果は以下のとおりです。
\全体と世代別の結果はこちら!/
| Q.1-6 「OL」 | 全体 | 死語だと思う | どちらともいえない | 死語ではない | 言葉の意味を知らない | その他 |
| 全体 | 300 | 23.00% | 28% | 42.33% | 6% | 0% |
| 10代 | 50 | 10% | 22% | 54% | 14% | 0% |
| 20代 | 50 | 14% | 36% | 38% | 12% | 0% |
| 30代 | 50 | 32% | 26% | 36% | 6% | 0% |
| 40代 | 50 | 26% | 30% | 42% | 2% | 0% |
| 50代 | 50 | 32% | 34% | 32% | 2% | 0% |
| 60代以上 | 50 | 24% | 22% | 52% | 2% | 0% |
アンケート「OL」の各世代の意識の違いを考察


「OL」を死語と思っているか、世代別の意識の違いを考察します。
グラフで世代間の意識を比較


「OL」の年代別の意識をグラフにした結果、30代~50代で死語という意識が強いことが分かりました。
特徴的なのは60代以上と、10代にとっては50%以上の人が「死語ではない」と考えていることです。
30代~50代では30%前後の人が、死語と考えていました。
男女同権の社会的変化を、時代の空気として感じた世代にとって、「OLは死語と考えるべき」という意識が強い傾向が考えられます。
「OL」は死語なのか考察してみた


「OL」の死語度は29%です。
「OL」は死語ではありません。
男女同権が進み、「看護婦」の呼称が「看護士」と直されたり、「女優」ではなく男女ともに「俳優」と呼ぶなど、社会的変化がありました。
しかし今のところ「OL」が同じように見直される機運はありません。
考えられる理由
- 社会的に女性が抑圧された結果としてのOLがいなくなり、選択的OLだけが残っているから
- 看護師と違って、OLは正式な職名ではなく通称のため
- いまだOLの事務仕事は女性が担うべきという固定観念が残っているから
- OLという呼び方に忌避感はないが、実は使用頻度が減っているため意識されていない
- 社会通念上、男性は事務員、女性はOLという呼び方で問題なく機能していて、性差を想起しない
「OL」まとめ
本記事では「OL」は死語になっているかを考察しました。
アンケートからわかった 現在の死語度は29%です。
今のところ「OL」は死語ではありません。
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