「めためた」の意味は、「めちゃくちゃ」と同じです。
「むやみやたらに」という様子を表す強意語として使います。
死語度は90%です。
もともと「めためた」は17世紀後半から使われていた言葉です。
「めちゃくちゃ」のほうが「めためた」からの変化です。
本記事では「めためた」の意味や由来を解説して、現代では死語なのかを考察します。
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「めためた」の意味を解説

現代での「めためた」の意味を解説します。
「めためた」の意味
「めためた」の意味は、「めちゃくちゃ」と同じです。
「むやみやたらに」という様子を表す強意語として使います。
道理にあわないことに対しても使います。
めためた[副] 激しく攻撃したり破壊したりするさま。めちゃめちゃ。「メタメタト[Metametato] 家エトリカケタ 多くの人々が突然彼の家を攻撃した」<日葡辞書〉。 ②健康や家計などの状態が急速に悪く なって行くさま。ばたばた。「(家計が) 二年の内に人 知れずーとなりて」〈浮・懐硯・四〉。「一門の相談にて 名医にかへてみしに、―と悪しくなり、死病にきは まる時」〈浮・日本永代蔵・六〉。 ③秩序のないさま。や たらに。「――と日なたの方の花盛り 柳の糸がひたる 石鉢」 <誹諧曾我・弟・一二>
引用:中田祝夫 [ほか]編『古語大辞典』,小学館,1983.12. 国立国会図書館デジタルコレクション
「めためた」の語源や由来を解説

「新明解語源辞典」によると、「めためた」は17世紀後半から使われていた言葉です。
「めためた」は17世紀から使われていた
江戸後期に書かれた『新撰大阪詞大全』 には、「めたとは、わけのないこと」とあります。
源平合戦を題材にした浄瑠璃の作品「蒲冠者藤戸合戦・五]」では、「めた」は「めたに汲みほすいはれなし」と使われています。
「めためた」が次第に変化して、少なくとも明治時代には「めちゃくちゃに」なりました。
明治38年の夏目漱石の小説「吾輩は猫である」では、「滅茶苦茶にあるき廻る」と書かれています。
「めちゃくちゃ」の「くちゃ」は、語調を整えるために、添えた語です。
漢字で書く 「滅茶苦茶」は当て字です。
[語誌] 現代使われる「めちゃくちゃ」は、明治以降に現れる語で、古くは「みっちゃくちゃ」「みちゃくち
ゃ」といった。「みっちゃ」は、もともと、ひどく乱れているさまをいったものであろう。なお、これと関係のありそうな「めたと」「ためたと」などの用例は中世末期から現れる。[山口佳紀]
1993年頃に「めた」が若者言葉として流行した
「日本俗語大辞典」によると、「めちゃ」からの変化で、「めた」が若者言葉として流行したことがあります。
本来は「めた」が先のはずですが、先祖返りしような流行です。
「とても強い」を「めたつおい」といったり、「ものすごいパニック状態」を「めたパニ」といいました。
ごくまれに、最近でも「めためた」と聞くことがあるのは、このときの影響がまだ残っているのかもしれません。
群馬の方言
群馬の方言で「めったやたらに」という意味で使っています。
関連語
- めちゃめちゃ
「むやみやたらに」という様子を表す強意語。
少なくとも明治以降から使われている現代語。
死語度20% - めちゃんこ
「むやみやたらに」という様子を表す強意語。
アニメ「Dr.スランプアラレちゃん」のセリフに使われ、1980年代に大流行した名古屋弁。
死語度90%
「めためた」は死語なのか考察してみた

「めためた」の死語度は90%です。
明治以降は「めちゃくちゃ」や「むちゃくちゃ」が一般的だからです。
1990年代に若者言葉として流行したこともありますが、それも廃れています。
「めためた」まとめ
本記事では「めためた」の意味と、死語になっているかを考察しました。
「めためた」の死語度は90%です。
現代では「めちゃくちゃ」が一般的です。
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