「合コン」は「合同コンパ」の略語です。
男女が2人以上ずつ参加して、出会いを求めて飲食するイベントのことです。
アンケートからわかった 現在の死語度は4.61%です。
本記事ではアンケート結果を踏まえて、「合コン」は死語かを考察します。
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「合コン」の意味を解説

「合コン」の意味を解説します。
「合コン」の意味
「合コン」は男女が2人以上ずつ参加して、出会いを求めて飲食するイベントのことです。
もとは学生用語で、「合同コンパ」の略です。
次第に学生だけでなく、社会人も使うようになりました。
居酒屋やダイニングレストラン、ときにはバーベキューラウンジなどを会場に開かれます。
男女の参加人数を合わせて会食を楽しみます。
「合コン」の類語や関連語

「合コン」の類語や関連語は以下のとおりです。
- 追いコン
追い出しコンパ。
卒業生を送り出す目的のコンパ。 - クリコン
クリスマスコンパ。 - 新歓
新入生歓迎コンパ。 - 卒コン
卒業コンパ。 - やりコン
性行為が目的のコンパ。
「合コン」の歴史を解説

「合コン」の歴史を紹介します。
コンパの語源はcompany
「コンパ」は英語の「company」からきています。
「company」は会社という意味もありますが、同時に「仲間」や「交際」といった意味もあります。
12世紀に「社交、友情、親密さ」や「兵士の集団」といった意味の、古フランス語「compagnie」から入ってきた英語です。
「みんなで集まって親睦を深める」といった意味で使われるようになりました。
1970年頃から使われるようになった
「合同コンパ」という言葉は、1970年頃から、学生用語として使われるようになりました。
コンパとは高等学校用語で、これは乱暴な茶話会か会食のことだと思えばいい。
1970年代には、男女の出会いを目的とした集まりとして使われています。
僕が大学生の時、こんな知人がいた。 小学校から勉強ひとすじできて、遊びなどはまったく知らない。女の子との付き合いもない。彼は「東大にはいるまでは」と禁欲生活を送っていた。そしてやっと東大にはいって、写真部にはいった。やがて友人につれられてバーにいった。そこで彼ははじめて女の子に甘くささやかれた。いままでの禁欲で女をまったく知らない彼はコロッとまいってダウン。もう写真部どころではない。 カメラは売りとばすし、自らの努力の記念を大切にしようとした受験参考書をただちに古本屋にもっていた。田舎の両親に、本代を請求した。そして彼はまたクラスの「コンパ」があるからと送金をたのんだ。なんと彼の両親は横文字がわらないためコンパとは何か勉強に関係のあるものだろうと金を送った。 女にメロメロになっていた彼はもう親をだますことはなんでもなくなっていた。これから先はだれでもが想像する通りである。 金の切れ目が縁の切れ目で彼は捨てられた。
引用:加藤諦三 著『燃える思想 : 生きがいのない「生きがい」を考える』,日本経済通信社,1973. 国立国会図書館デジタルコレクション
1970年代の男性は、彼女を見つけることに熱心だったようです。
「友達が、コンパに行かんか、面白いぞ、というものだからついて行った。 女子短大の学生との合同コンパだった。男子学生はコンパは彼女を射止めるためのものと考えている。一緒に酒を飲み、ぼくは高校時代の彼女のことなどをいろいろ話してやったらウケがよかった。 しばらくしてから一通のラブレター。 コンパの時の女からだ。 石川門で待っているから来てくれませんか。まさか女の方からラブレターが来るとは思っていなかったので驚いた。 その後、何回かデートをしたが、専門に入ってから法律の研究が忙しいので・・・」(金大法学四年、魚津高校出身)。
引用:富山新聞社報道局 編『大学受験 : 進学県富山を考える』,北国出版社,1979.10. 国立国会図書館デジタルコレクション
1980年代にはビジネスのネタになるほど一般化した
1980年代のバブル期には、「合コン」は広く行われました。
近ごろの女子学生は、人間関係がきわめて豊富だ。ゼミで教授や助手というアダルト層とふれあい、だれでも一つや二つのサークルに加入している。それも従来の”部” に代わって〝同好会”的なものが多くなったから、人間どうしのふれあい方はフレキシブルだ。 女子大でも”合コン”(同コンパ)や”合ハイ”(合同ハイキング)などの形で、ちゃんと男子大学生とつきあう機会がある。
引用:玉置吉喜 著『女子能力を活かせない会社は滅んでよい : ネオ女性解放論』,学芸書林,1987.2. 国立国会図書館デジタルコレクション
また1980年代には、「合コン」をビジネスにする学生も現れました。
当時はマスコミ自体がブランド化し、あこがれの対象になっていた空気も感じられます。
合コンの相手紹介しますで,マスコミデビュー。月刊誌や週刊誌,夕刊紙などで紹介され,売り上げを急増させたのが,「合コンSHOP東京」と「合コンSHOP仙台」だ。恋人紹介業,結婚相手紹介業が存在するなら,同コンパの紹介業があってもいいはず。今までなかなか合コンの機会に恵まれなかったり,さらに友達の輪を広げようという人たちに,合コンの相手をリサーチセッティングしてくれる。セッティング料は1名につき100円。この商売,現役の女子大生3人で経営。いくら学生ビジネスといえども100円のセッティング料では儲けはなさそうだが,ちゃんと儲けは獲得。合コンの平均人数は10人。この団体を提携先のお店に送り込むのである。お店がほうっておくはずがない。提携店からは,紹介客の消費額に応じたバックマージンが支払われる。これがバカにならないのだ。1人3,000円のコースでセッティングができたとして,セッティング料が100円×10人で1,000円,会場費からの利益が約5,000円。合コン1組をセッティングして約6,000円の粗利益。
引用:マスコミプロモート研究所 編『マスコミを利用していっきに儲ける方法 : 極秘マニュアル』,あいであ・らいふ,1987.1. 国立国会図書館デジタルコレクション
1990年代には社会人にまで広がった
1990年代には自動販売機で「合コン」の相手を見つけられるサービスまで登場しました。
男女の出会いも、今や自動販売機で買える時代。 広告企画会社の「アルケ」が設置した自動販売機 「おみくじ君」は、お金を入れると、未婚男性の個人データがポン。
つづいて登場した同社の自動販売機「GO-COM君」は、三〇〇円を投入すると、合同コンパを希望する男性グループのメッセージがでてくるしくみで、ギャルたちが気軽に買っていく。引用:びっくりデータ情報部 編『いまどき世間ではやるもの : こんなブーム、あんな流行が面白い!』,雄鶏社,1993.4. 国立国会図書館デジタルコレクション
もとは学生用語だった「合コン」ですが、1990年代にはすっかり社会人も使う言葉になっています。
1994年の本には、当時の「合コン」の時代的な感覚が書かれています。
スチュワーデスは意外と交際範囲が狭い。~中略~お客様といっても、エコノミークラスは若すぎるし、金もない。 上のランクだと妻子持ち、もしくはお年寄り……。もっとも、そう親しく話し込む時間もない。機内で、赤い糸の彼と、そう滅多に出会えるものじゃない……ってコト。
でも、自分の理想のランクを落とし、 誰でもいいとは絶対に思わない。
そこで、行われるのが合同コンパ、通称”合コン”!
相手は、商社のサラリーマンやお医者さん、弁護士なんていうのもある……。
たとえば機内で、海外出張の多い商社マン (結局コレもお客様?)から、合コンしませんかと声がかかる。ときには、学会へ行くお医者さんグループの場合もある。
そんなときは、こちらも、だいたい自分の同期を集めてお誘いにのる。引用:スチュワーデス本音発言実行委員会 編『スッチーの裏のウラ』,風雅書房,1994.10. 国立国会図書館デジタルコレクション
アンケートで10代50人に「合コン」は死語かきいてみた

15歳~18歳の男性25人、女性25人から「合コン」は死語と思うかアンケートをとってみました。
アンケート結果

- Freeasyによる独自調査
調査結果
- 死語だと思う 8%
4人(男性2人/女性2人) - どちらともいえない 22%
11人(男性6人/女性5人) - 死語ではない 62%
31人(男性15人/女性16人) - 言葉の意味を知らない 8%
4人(男性2人/女性2人)
結果として、「死語ではないと考えている人」が62%と、半数以上を占めました。
「死語だと思っている人」と「合コンの意味を知らない人」を合わせても、16%しかいませんでした。
マッチングアプリが主流のため、合コンを知らない人が増えているという意見もありますが、上の世代より多いとはいえ、今のところ10%を下回る数字です。
アンケートで20代~60代 282人に「合コン」は死語かきいてみた

「合コン」は死語か、アンケートを実施したところ、20代~60代以上の282人から回答がありました。
20代~60代の各世代は、それぞれ50人以上の構成です。
アンケート結果

- クラウドワークスによる独自調査
調査結果
- 死語だと思う 4.26%
12人 - どちらともいえない 17.38%
49人 - 死語ではない 78.03%
220人 - 言葉の意味を知らない 0.35%
1人
調査すると、「死語ではないと考えている人」が78.03%と、半数以上を占めました。
「死語だと思っている人」と「合コンの意味を知らない人」を合わせても、4.61%しかいませんでした。
全世代的に死語ではないということがわかりました。
「身近な人が使っていたらどう思うか?」みんなのコメント
「身近な人がこの言葉を使っていたらどう思うか?」というアンケートに寄せられたコメントは、以下のとおりでした。
- 合コン以外の言葉がわからないので、使っていても全く違和感ないです(30代)
- よく聞くので問題ない。(30代)
- ちょっと引いちゃう(40代)
- 結構使っている人がいるので何も思わない。(20代)
- 特になにも思わない(40代)
- よく使います(20代)
- 何も思わない(40代)
- ちょっと昔の人かなと思う(40代)
- まだ使ってる(50代)
- 普通に使う(30代)
- 特に何とも思わない。(40代)
- 今の人たちは合コンがないのかとびっくりしています。(30代)
- 違和感はない(30代)
- 今でも普通に使っている人がいるので変とは思いません。(50代)
- 普通(50代)
- 遊んでいるんだなと思う(40代)
- あえて使うことに驚く。(30代)
- 何も思わない(20代)
- 何も感じません。(40代)
- 明るく活発な人というイメージを持ちます。(40代)
- ちょっとびっくりします。(40代)
- ちょっと古い(50代)
- コンパの方が死語じゃないかな(40代)
- やや古臭いが、まだ死語ではないと思う。(40代)
- 死語ではないが、今はアプリかな(20代)
- 自分も使うことがあるので特に何とも思わない(60代以上)
- なんとも思わない(20代)
- 普通だと思う(60代以上)
- 使う(20代)
- 若者(50代)
- バブルっぽい感じで同世代のにおいを感じます(50代)
- どうも思わない(20代)
- 特に何も思わないです。(20代)
- いまでも頻繁に使われているので。(50代)
- 今は合コンと言わないのですか?使っていても違和感はありません(50代)
- 特に何とも思わないです。(50代)
- 逆に合コンをなんと言うかわからない(20代)
- 今も〇〇コンという言葉もあるし、特に違和感なく流すと思う。(40代)
- 自分も普通に使う表現なので、特に何とも思わない(40代)
- 気持ち悪いと思う(20代)
- 死語ではないが、なかなか今あまりない文化のような気がするので時代を感じる(50代)
- 今でも使ったりします(50代)
- 特に何も思いません。(40代)
- 楽しそうでいいね(60代以上)
- 普通の言葉で何も思わない(20代)
- 楽しんでねと思う。(50代)
- 死語だとは思っていない。逆に今なんて言うの?(50代)
- 何とも思わない(50代)
- 時々聞くので違和感はありません。(60代以上)
- 特に何も思わない。(20代)
- 特に違和感はない(30代)
- 異性に飢えていると思います。(20代)
- 必ず参加した方がいいと思います(60代以上)
- 特に何も思いません(40代)
- 普通に使う言葉だと思う(40代)
- 古くからある言葉だが、今「合コン」という語を聞いても、「まだこの言葉が通用しているのだろう」と思う。違和感はない(50代)
- 懐かしい言葉を知っているなと思います(50代)
- 今でも合コンってあるんだなと思う(40代)
- みんなよく使う言葉だからどうも思わない(30代)
- 共感する(60代以上)
- 意味が分かる(60代以上)
- 今流行ってなさそう(30代)
- バブル世代の人なんだなと思う(50代)
- 特に何も思いません(40代)
- 少しチャラチャラした印象を持つと思う。(40代)
- 懐かしいなあと思います(50代)
- 懐かしさを覚える(60代以上)
- 未だに生きてる言葉だよね(50代)
- たぶんこれはまだ使う人が多いと思う(50代)
- 今は普通にコンパとか言っているみたいだけど、特段何とも思わない(60代以上)
- 若い人たちもよく使っているので古い気はしない。今後も死語にはなっていないのでは(50代)
- 古臭い人だと思う。(10代)
- 普通だなと思います(60代以上)
- 何とも思いません(50代)
- なんとも思わない(60代以上)
- 合コンに誘ってほしいし行きたいと思う(20代)
- 日常的に使っているので違和感はない(30代)
- 学生の頃に流行った言葉で、現代の学生も使っているのかなと思います。(60代以上)
- 特に違和感はないです。(50代)
- ごく普通の人だと思い、違和感はない。(60代以上)
- 自然と使う言葉だと思うので変ではない。(60代以上)
- 今でも頻繁に使っているから特に何も思わない(10代)
- 現在でも使われている(60代以上)
- 普通の言葉だと思います(40代)
- 同年代はよく使っている言葉ですが、なんともいえませんね。(60代以上)
- 特におかしいとは思わない(60代以上)
- 同年代ですか?って聞いてしまいそうです。(60代以上)
- まだまだ元気だなと思う(50代)
- 「してみたい」と思います。(50代)
- 気になりません(60代以上)
- 昭和生まれだと思う。(60代以上)
- 特になにも。そのままの意味で理解。(60代以上)
- 若者で使いますね(60代以上)
- 今もよく聞く(40代)
- 違和感はない(60代以上)
- 学生や社会人の間で広く親しまれているため、特別な違和感はありません(60代以上)
「合コン」は死語なのか考察してみた

「合コン」の死語度は4.61%です。
ほかに代わりの言葉はなく、現役で使われている言葉です。
合コンではなくただの食事会
最近は男女が集まると、イコールで「合コン」ではなく、ただ楽しくお話しながら会食することが目的の「ただの食事会」を楽しんでいる若者 も増えています。
本来の「合同コンパ」に原点回帰した、健全な会食を楽しんでいます。
出会いの場ではなく、「ただの食事会」を楽しむ人が増えたのは、「恋愛はコスパが悪い」と感じている人が一定数、増えているからです。
大変な思いをしてパートナーを見つけたり、自分の意見や趣味・嗜好をガマンする恋愛よりは、「推し活」などをがんばったほうが報われる と感じているからです。
一方で大切なパートナーと幸せを共有したり、人との関係をめいっぱい楽しみたい!という人も、まだまだたくさんいます。
マッチングアプリの流行で合コンは死語になった?
マッチングアプリの流行で、合コンが減っているのは確かです。
マッチングアプリが流行した理由は、思い立ってすぐ使える手軽さや、相手を選べる機能性、知り合いを介さないことで人間関係のリスクが低いためです。
知り合いにセッティングしてもらったり、友達といっしょに参加する合コンは、いろいろな意味で気をつかう場面が多いのも事実です。
マッチングアプリなら、気軽に気になった異性と出会えます。
みんなのスケジュール調整や、お店の選定や予約などの手間もありません。
合コンのメリットは同時に複数に出会えること
マッチングアプリは出会いのきっかけとして、とても便利です。
しかし合コンには複数の異性と同時に出会えるメリットがあります。
合コンのメリット
- 同時に複数人と出会える
- 自分で会話を作らなくても空気を楽しめる
- 1対1より安全
- 集団の中で相手の人間性が見える
- 仲間に助けてもらえる場合がある
- 仲良くなった相手と次の合コンにつなげられれる
- 共通の友人を作れる
最近ではマッチングアプリで出会った相手と、合コンを開くというパターンもあります。
そういった段階を踏むのが大変な人には、合コンをセッティングしてくれるサービスもあります。
「合コン」まとめ
本記事では「合コン」の意味と、死語になっているかを考察しました。
アンケートからわかった 現在の死語度は4.61%です。
「合コン」は出会いの場として、まだまだ求められています。
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