【語源は煙草】ピーカンってどんな意味 ?由来や使い方を解説!【すでに死語なのか考察】

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「ピーカン」は戦中・戦後の映画関係者がロケで使っていた隠語で、「快晴」を意味します。

語源は 煙草の「ピースの缶」で、雲一つない快晴の青空を、「ピースの缶」の濃紺色にたとえた のが始まりです。

博士

昭和の喫煙率は、驚くほど高かったんじゃ!

データのある戦後20年たった昭和40年代の喫煙率は、20歳代の男性で80.5%ありました。

東アジア・太平洋戦争の終戦の前から、すでに映画関係者には「ピーカン」という言葉が使用されていました。
戦後になって、特に流行しました。

当時の「ピーカン」に馴染みのある世代が社会の中心から、世代交代したため、現在は死語になっています。

アンケートからわかった 死語度は75.2%です。

そこで本記事では「ピーカン」の意味や由来を解説して、死語になった理由を詳しく考察します。

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「ピーカン」の意味を解説

「ピーカン」の意味は以下のとおりです。

「ピーカン」の意味

「ピーカン」は「雲一つない快晴」という意味です。

もともとは戦中・戦後の映画関係者がロケで使っていた隠語です。

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「ピーカン」の使い方を解説

「ピーカン」は「雲一つない快晴」を表すときに使います。

  • 今日はピーカンだね!
  • こんな日に限って、ピーカンかあ……

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「ピーカン」の語源や由来を解説

「ピーカン」は東アジア・太平洋戦争の戦前から、映画関係者に使われていた言葉です。

戦前から映画関係者にロケ用語として使われていた

「ピーカン」は東アジア・太平洋戦争の戦前から、映画関係者にロケ用語として使われていた言葉です。

調べてみると、1938年の「東宝映画」に使用例がありました。

終戦は1945年です。

「いやー、大丈夫だよ、んな日に限つてピーカンになるもんだよ」
助手だいにふんぞり返つてゐた大日方傳さんの突拍子もない太いこえだ。

引用:『東宝映画』1(12),東宝映画社,1938-10. 国立国会図書館デジタルコレクション

煙草のピース缶が語源

語源は煙草の「ピースの缶」で、雲一つない快晴の青空を、「ピースの缶」の濃紺色にたとえたのが始まりです。

映画関係者の喫煙率がひじょうに高かったため、この表現が受け入れられやすい素地がありました。

昭和はとにかく喫煙率が高く、データのある戦後20年たった昭和40年代の喫煙率は、20歳代の男性で80.5%ありました。

「ピーカン」の語源について調べてみると、1997年の「週刊新潮」に記載がありました。

ピーカンとは、そもそも映画関係者の間で生まれた隠語だそうだ。映画監督の市川崑氏に代表されるように、昔の映画関係者はとにかく煙草好きだったために、雲一つない快晴の青空を、煙草の「ピースの缶」の濃紺色にたとえた。ピース缶を略して、ピーカン。~中略~「ピーカンのうちに撮ってしまおうよ」などと使っていたのが、いつのまにか広まったという。

引用:新潮社 [編]『週刊新潮』42(17)(2102),新潮社,1997-05. 国立国会図書館デジタルコレクション

ピーと晴れカンと照る?

戦後すぐの映画ファン向けの雑誌では、「ピーカン」を「ピーと晴れ、カンと照る意味」と説明されていました。

推測ですが、「ピース缶」が語源では、体裁が悪かったのかもしれません。

ピーカン一天雲のない晴れわたつたお天氣のことをいう。ピーと晴れカンと照るというわけ。

引用:宗万誠一『楽しい映画スター名鑑』,玄文社,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション

同じ著者によって、使い回しもされていたようです。

ピーカン一天雲のない晴れわたつたお天氣のことをいう。ピーと晴れカンと照るというわけ。

引用:宗万誠一『映画ファン手帖』,玄文社,1949. 国立国会図書館デジタルコレクション

ピントが完全に合うが語源という説もある

一説では「ピントが完全に合うが語源」という考えもあります。

映画のロケ用語だったため、こちらも一定の信憑性のある説です。

カンカン照りのピークが語源という説もある

一説では「カンカン照りのピークが語源」という考えもあります。

映画のロケ用語だったため、天候に左右される映画業界のことを考えると、こちらも一定の信憑性のある説です。

オペラ曲「ある晴れた日に」のピンカートンが語源という説もある

オペラ曲「ある晴れた日に」のピンカートンが語源という説もあります。

オペラ曲「ある晴れた日に」は、オペラ「蝶々夫人」の第2幕の冒頭で登場します。

ピンカートンは蝶々夫人の夫で、アメリカ海軍士官、蝶々夫人は長崎の没落藩士令嬢です。

映画関係者の業界用語だったため、オペラに由来すると考えると、こちらも一定の信憑性のある説です。

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アンケートで10代50人に「ピーカン」は死語かきいてみた

15歳~18歳の男性25人、女性25人から「ピーカン」は死語と思うかアンケートをとってみました。

アンケート結果

調査結果

  • 死語だと思う 24%
    12人(男性4人/女性8人)
  • どちらともいえない 12%
    6人(男性4人/女性2人)
  • 死語ではない 6%
    3人(男性3人/女性0人)
  • 言葉の意味を知らない 58%
    29人(男性14人/女性15人)

結果として、「ピーカンの意味を知らない人」が58%と、半数以上をしめました。

「死語だと思う人」を合わせると、82%にもなります。

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アンケートで20代~60代 282人に「ピーカン」は死語かきいてみた

「ピーカン」は死語か、アンケートを実施したところ、20代~60代以上の282人から回答がありました。

20代~60代の各世代は、それぞれ50人以上の構成です。

アンケート結果

調査結果

  • 死語だと思う 34.4%
    72人
  • どちらともいえない 13.5%
    32人
  • 死語ではない 11.3%
    25人
  • 言葉の意味を知らない 40.8%
    88人

調査すると、「死語だと思う人」と「言葉の意味を知らない人」を合わせて75.2%でした。

全世代的に死語だということがわかりました。

「身近な人が使っていたらどう思うか?」みんなのコメント

「身近な人がこの言葉を使っていたらどう思うか?」というアンケートに寄せられたコメントは、以下のとおりでした。

  • もう聞かないが、可愛さを感じる(30代)
  • 意味は分かるので何とも思わない(30代)
  • 年上かなって思います?(40代)
  • 意味は伝わるので何も思わない(20代)
  • 久しぶりに聞くなーと思う(40代)
  • 意味がわかりません(20代)
  • 古い人だと思う(40代)
  • 普通に良い天気でいい(50代)
  • 特に気にならない(30代)
  • なんとなく懐かしい気持ちになる(40代)
  • ぶりっこかなと思う(30代)
  • えっ?て思う(30代)
  • 業界用語として未だに使われていると思います(50代)
  • そもそも意味がわからない(30代)
  • 恥ずかしく思います(40代)
  • 晴れとかだっけ?意味を聞く(40代)
  • 昔の子供向けアニメを思います(20代)
  • 自分も使うことがあるので特に何とも思わない(60代以上)
  • なんとも思わない(20代)
  • それなりに歳を取っていると思う(60代以上)
  • なにそれ(20代)
  • 普通(50代)
  • 世代間のギャップを感じる(20代)
  • どういう意味なのかなと疑問に思うと思います(20代)
  • 意味を知らないので(50代)
  • 略語はスルーします(50代)
  • 特に何とも思わないです(50代)
  • 雷とかが光った時に表すならいいと思う(20代)
  • 主に芸人が使っている印象。身近な人が使っていたらそういうのに影響されやすい人なのかなという感じがする(40代)
  • さすがに表現が古すぎるなとちょっと引いてしまう(40代)
  • 今でも普通に聞くので特に何も思わないです(50代)
  • わかりません(50代)
  • 一瞬意味が分からないと思います(40代)
  • よい日でよかったね(60代以上)
  • 何を言っているんだろうと思う(20代)
  • 言葉の意味を聞きたい。教えてもらいたい。流行り言葉だったのなら、ついでにどんな思い出があるかも聞きたい(50代)
  • 私は大丈夫だが、最近は使われないと思う(60代以上)
  • 知らないので聞く(50代)
  • 何とも思わない(50代)
  • 意味を問い直します(60代以上)
  • おじさんくさいと思う(30代)
  • 意味が分からないのであまり使わないで欲しいと思う(20代)
  • 聞いたことがなくおそらく聞き逃すと思います(60代以上)
  • 変な言葉だなと言うと思います(40代)
  • びっくり(10代)
  • テレビで聞くから気にならない(40代)
  • 知らない言葉だし、死語かどうかも分からないと思う(50代)
  • 古い言葉を使っていると思います(50代)
  • 古すぎて新しいと思う(40代)
  • ゴルファーのイメージ(30代)
  • 懐かしい、私も使おう(60代以上)
  • 意味が分かる(60代以上)
  • 私の親や叔父が使っているようなので古臭い印象は否めません(30代)
  • ダサい(30代)
  • 特に不自然だとは思わない(50代)
  • 80年代くらいでしょうか、バブルっぽさを感じます(40代)
  • 特にどうも思いません(50代)
  • 高年齢の人だと思う(60代以上)
  • 若い人なら若いのによく知ってるなあと、中年以上なら気にしないです(50代)
  • ちょっと恥ずかしい(50代)
  • あまり聞かれなくなった言葉ですが別に何とも思わない(60代以上)
  • 自分の周りでは結構世代を超えて使っている人が多い。古い新しいは気にならない(50代)
  • どうも思わない(10代)
  • 大丈夫ですか、それってもう伝わりませんけど、と思います(60代以上)
  • ちょっと違和感がある(60代以上)
  • まだ使うのかと思います(50代)
  • ピーマンと聞き間違える(20代)
  • 専門用語のようなので、理解できない言葉だと思います(60代以上)
  • 珍しい言葉をしゃべる人だと思い、少し違和感を感じる(60代以上)
  • 分からないので何も思わない(60代以上)
  • 最近聞かない(60代以上)
  • 古い人間と思う(60代以上)
  • 年代だ(60代以上)
  • 言ってる人はかなり高齢(30代)
  • ダサいなと思います(40代)
  • 同年代以上の人は使う人がいます。違和感はないです(60代以上)
  • おかしいと思う(60代以上)
  • 言葉の意味がわかりません(50代)
  • 「快晴」だと思います(50代)
  • 不自然に感じます(60代以上)
  • 普通(60代以上)
  • 自分の年齢よりさらに上と推定(60代以上)
  • 何かひらめいたのかと思う(60代以上)
  • 何言ってるかわからない(40代)
  • 理解できない(60代以上)
  • 50歳以上かなと思う(60代以上)
  • 若い世代にはあまり馴染みがなく、「懐かしい」「親世代が使いそう」と感じる場合もあります(60代以上)

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「ピーカン」は死語なのか考察してみた

「ピーカン」は死語です。

死語度は75.2%です。

東アジア・太平洋戦争の終戦前から、映画関係者に「ピーカン」は使用されていました。
戦後になって広く流行しました。

当時の「ピーカン」に馴染みのある世代が、社会の中心から世代交代したため、現在は死語になっています。

ただし言葉としては 完全に消滅はしていません。

今でも「(旧ツイッター )」や「インスタグラム 」など、SNSでの使用例があり、ピーカンのハッシュタグも使用されています。

言葉の意味が通じない場合も多いため、使用には注意が必要です。

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「ピーカン」の類語や言い換え

「ピーカン」の類義語は以下のとおりです。

ビジネスなどのフォーマルの場面では、「快晴」を使うのが一般的です。

ピーカンを言い換えると

  • 晴天
    (晴れ渡った空)
  • 好天
    (晴れて天気が良く、過ごしやすい気候)
  • 日本晴れ
    (澄み切った青空)
  • 五月晴さつきば
    (5月の晴天や梅雨の晴れ間)
  • 天気晴朗せいろう
    (晴れ渡ってさわやかな空)
  • 澄晴ちょうせい
    (晴れ渡った空)
  • 上天気じょうてんき
    (晴れたいい天気)
  • 青天
    (晴れ渡った空)
  • 晴空
  • 炎天
    (夏の燃えるように暑い天気)
  • かんかん照り
    (雲ひとつない夏の空に、日が強く照りつけている天気)

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「ピーカン」を英語でいうと

「ピーカン」を英語でいうと、以下の表現があります。

よくある一般的な表現

  • Sunny
  • Clear
  • Fine weather
  • Beautiful sunny day

少しむずかしい表現

  • Not a cloud in the sky
  • Clear blue sky
  • Cloudless sky
  • Unspoiled sunshine
  • Brilliant sunshine

エモい表現

  • Crystal clear day
  • Pristine sky
  • Azure sky
  • Radiant sunshine
  • Glorious weather
  • perfectly clear sky

慣用句

  • Picture-perfect day
  • Postcard weather
  • Chamber of Commerce weather
  • Golden day

強調した表現

  • Absolutely gorgeous day
  • Stunningly clear sky
  • Breathtakingly beautiful weather
  • Flawless blue sky

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「ピーカン」まとめ

「ピーカン」は戦中・戦後の映画関係者がロケで使っていた隠語で、「快晴」を意味する言葉です。

語源は煙草の「ピースの缶」で、雲一つない快晴の青空を、「ピースの缶」の濃紺色にたとえたのが始まりです。

死語度は75.2%です。

しかしながら、「(旧ツイッター )」や「インスタグラム 」など、SNSで使われているケースがあります。

意味が通じない場合があるため、使用には注意が必要です。

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「ピーカン」についてのよくある質問と回答

「ピーカン」についてのよくある質問に回答します。

天気を表現する「ピーカン」はすでに死語?

天気を表現する「ピーカン」はもう死語ですか?

死語です。

アンケートからわかった死語度は75.2%です。

一般的に使用する機会が減って、死語になっています。

ただし、「(旧ツイッター )」や「インスタグラム 」で使用しているケースもありますが、話す相手によって意味が通じない場合があります。

「ピーカン」の意味は?

死語かもしれませんが、「ピーカン」とは、どういう意味でしょうか?

「快晴」という意味です。

戦中・戦後の映画業界のロケに使われた隠語です。

煙草の「ピースの缶」の青色が語源です。

「ピーカン」以外に若者に伝わる表現は?

カンカン照りに晴れている場合、「ピーカン」という言葉は使いますか?
中学生の子供に「なにそれ?方言?」とリアクションされ、調べたところ昭和の業界用語ということでした。
さらにSNSで調べると、30代以上の人が今でも「ピーカン」という死語を使っています。
「ピーカン」は死語なら、もう使わない方が無難なのでしょうか?「ピーカン」に代わる言葉あれば、ご教授ください。
中学生の子供に詳しく聞くと、「カンカン照り」もわからないということでした。
さわやかな快晴で、太陽がジリジリ刺すような状況を、「ピーカン」、「カンカン照り」以外の言葉で、若者に伝わる表現を知りたいです。

かんかん照りは今でも使う言葉なので、かんかん照りで問題ありません。

そのほかには炎天などがあります。

ドピーカンは使わない?

「ピーカン」は死語でしょうか?
「ドピーカン」などは、もう使いませんか?

「ドピーカン」は「ピーカン」を強めた俗語です。

「ドピーカン」も同時に死語ですが、SNSで「ピーカン」を使っている例があり、使用者が増えることで復活したり、派生語が流行する可能性があります。

「ピーカン」の語源は?

晴天を「ピーカン」と言いますが、語源はなんですか?

煙草の「ピースの缶」の青色が語源です。

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2025年6月4日(水)20:00から
2025年6月11日(水)01:59まで

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